第9回 医療×美容 Christmas Festa2022☆開催報告



あと3つ寝るとお正月ですね!今年は街でもクリスマスを楽しむ人たちの姿が多く見えました。イルミネーションも点灯しはじめた12月10日(土)に、9回目となる『医療×美容 Christmas Festa2022』を下記の内容でオンラインにて開催し、全国から30名ほどご参加頂きました。ありがとうございました!
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理 念:病気になってもならなくても自分らしく生きる
テーマ:「re-start 〜新しい生活の準備〜」
♢ はじめに:「外見変化と医療美容の今と課題」ミニセミナー
腫瘍内科医/CAN net代表 杉山絢子さん
♢1部:「がん経験者の声」がん経験者のおしゃれトーク!
治療中もおしゃれに過ごした経験や工夫
◎旭川AYA世代患者サポート「AYAship」代表 松浦美郷さん
◎教員/がんサバイバー 三井里美さん
◎「とかち女性がん患者の集い プレシャス 」代表 鈴木千鶴さん
♢2部:「膠原病や自己免疫疾患経験者の声」臨床化粧療法士®︎と一緒に考えよう!
◎「北海道小児膠原病の会」代表 さくましほこさん
◎臨床化粧療法士®︎/資生堂化粧セラピスト/全身性エリテマトーデス(SLE)経験者
河村しおりさん
♢3部:メイクアップアーティストによるワンポイントレッスン(体験型)
自分らしさ、あなたらしさを取り戻して、街に出よう!
◎メイクアップアーティスト 吉尾和代さん
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はじめに、CAN net代表の杉ちゃんから『医療美容』とは病気などによる外見の変化に対応する美容技術で、「もとに戻りたい気持ち」に寄り添い、「その人らしい生活・人生」を過ごせるようにすることを目的とした活動であることが説明されました。具体的なケースも紹介され、参加者さんも「がんだけでなく、様々な病気による外見変化の問題を医療者側も勉強しなくてはいけない」「自分が病気でなくても『医療美容』を知っていることで周りの人が万が一の時に役立つということをもっと広められたら良い」という声がありました。
1部では3人のご経験を伺いました。
松浦美郷さんからはウィッグ(人工毛・人毛)のそれぞれの長所・短所やウィッグ+前髪・スカーフ・カチューシャなどの使い方、髪型アレンジのバリエーションなどご紹介頂きました。また、入院中「お見舞いに来てくれる友人は私服なのに・・・」と疑問を感じて、パジャマでなく治療に支障のない自分が好きな洋服で過ごされたとのお話もありました。
三井里美さんは自慢の髪を頭部の手術と治療によって失い、その後の再建手術、アートメイク、ウィッグの楽しみ方を動画を交えてご紹介下さいました。ネットで情報が溢れる中、信頼できる医療者、セラピストらと相談しながら、かつ、自分らしくあるためにどういう選択をするかという情報の取り方についてもお話下さいました。ウィッグの活用術もとてもお上手で、多種多様なウィッグの価格や活用方法、洋服とともに楽しめることも教えて下さいました。
鈴木千鶴さんは入浴着の啓発を促すために温泉や銭湯へ直接説明に行かれ、断られることが多く、心ない言葉を言われたこともあったとお話下さいました。公的に認可されている入浴着でも入浴施設側の情報・知識・認識不足から入浴できない方がいらっしゃることも学びました。この日は参加者さんにプレゼントとして、入浴着着用が可能な施設の一覧を頂きました。
2部ではさくましほこさんから膠原病治療に伴う就学世代の悩みや困り事をお伺いしました。素顔が当たり前の世代でUV対策(ムラ無く塗る、キレイに落とす)をしなくてはいけないこと、体育の授業に参加するのが難しいこと、子ども同士の会話の中で傷つくこともあるなど子ども特有のケースを知り得ました。併せて周りのおとなができることは何かということも考えさせられました。
河村しおりさんからは神経難病の症状や治療、治療による副作用などが身体面・精神面にどう関わってくるか実体験をお話下さいました。治療による外見変化(皮膚の炎症、お顔がまあるくなるムーンフェイスなど)は若い世代では精神面にも大きな影響があることを学びました。また、河村さんの臨床化粧療法士®︎の視点からはUV対策の基本的知識を教わり、自分の生活にあったUVクリームの選び方もご紹介下さいました。
3部では2部の内容を受けて吉尾和代さんから「キレイに落とすには」の洗顔についてレクチャーがありました。クリーミーな泡をつくる動画を視聴し、落とし忘れの多い箇所(生え際)も教えて頂きました。そして、この日のために片眉を剃ってご登壇下さり、好評の「脱毛時の眉の描き方」を実践して下さいました。こちらはCAN netのホームページ『医療×美容』でも公開していますのでぜひご覧下さい。

参加者さんからは「経験者が丁寧に語られて、正しい知識の必要性とスキルとして伝わってきました」「辛くても病気に負けないくらいの治療ライフをお話して下さって勇気をもらえた片がたくさんいると思います。子どもだとなかなか伝えられず辛い事も気づいてあげたいと思いました」「当時知りたかったことを今、経験者として情報発信されていることに尊敬の念を覚えました」「がんだけではない外見変化があることを知る良い機会になりました」と、その他にも多くのコメントが寄せられています。
ご参加してくださった方、応援してくださった方そしていまお読みくださっている方にもギフトはありましたでしょうか?

今回のテーマ「re-start 〜新しい生活の準備〜」は社会が少しずつ動き始めているのと、皆さんがそれぞれのさいかい(再開・再会)に向けての一歩になれば良いなと掲げました。医療現場ではまだまだ続くコロナ禍のため、医療美容を対面でお届けするの少し先になりそうですが、こうして情報発信・共有することはこれからも続けてまいります。ご自身が、ご家族が、大切な人が医療美容を必要とすることが訪れた時、いつでも、躊躇なくお声をかけていただけるよう活動を続けます♪
最後に改めてご登壇頂いた皆さま、毎年ポスターを作成してくださった北海道芸術デザイン専門学校の生徒さんと先生、ご寄付を下さった皆さま、その他ご協力いただきました皆さまに感謝申し上げます。
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病気になったとき、治療はとても大事です。
でも、病気になった時の「見た目の変化」は、体にも心にも、生活・仕事にも変化をきたします。気持ちが落ち込む、仕事や学校に行くのが大変、家族や友達に元気のない顔を見せたくない……。そんな時、「元の自分に戻りたい」気持ちに寄り添い、望む「自分らしさ」実現するお手伝いをするのが『医療美容』です。
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☆医美Labo北海道(北海道医療美容研究会)

医療×美容


来年も皆さまとお会い出来るのをスタッフ一同楽しみにしております。どうぞ良きお年をお迎え下さいませ。

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