2022年も残すところ2か月弱となり北海道は雪虫も飛び始めました。いつ雪が降ってきてもおかしくない時期となりました。2023年を楽しく迎えるためにも、残り2か月を充実の日となるよう動きたいと思います。
10/22(土)はキャンパス東京&旭川を開催、今回のテーマは『患者参画』でした。
講師のNPO法人 患者中心の医療を共に考え共に実践する協議会 理事長 畑中和義さんから、ご自身が製薬企業を勤め上げて思ったことから、なぜNPO法人を立ち上げたか、また欧米と日本の『患者参画』についての違いなど多岐に渡ってお話頂きました。
日本ではまだ馴染みのない言葉『患者参画』。欧米では早くから医薬品開発、製薬の現場で患者の声を活かそうとする取り組みが行われていたこと、日本では2010年と過ぎた頃から患者参画の取り組みが行われるようになったことを知りました。
患者さんのその経験が蓄積、継承されることで新たな患者さんへ役立てることが出来る、医療に参加することは医療全体を見直すキッカケとなり、製薬の場では新たな医薬品研究開発の貢献に繋がることになります。また参加した患者さん自身の健康管理や医薬品に対して、患者さん自身が評価するための向上に繋がり、結果として医療の質を向上させるであろうという内容でした。
また畑中さんは患者さん自身の声を聴くことで「気づき・学び」があり、「一人一人が自分らしく生きられる医療、くすり」について深く思うことがあり、「NPO患者中心の量を共に学び共に実践する協議会」を設立したそうです。
参加された皆さまからは
・患者参画/社会参画について考えるきっかけになった。病気経験者の声が医療や社会に届きにくいということに改めて気がついた。そしてそれをまずは医療者に伝えるので医療者は患者の声の代弁者であることを改めて実感した
・患者参画が医療現場だけではなく医薬品開発で言われるようになってきていることを知ることが出来た。患者が医療に参画しやすい場づくりや患者も医療者も研究者も同じ目線で集まれる場所があるといい
・立場の異なる様々な人によって認識の違いも様々にある点を再認識した。将来の解決策もまた多様であろうということを見つめ直せた
・欧米では患者参画が組織立てられて行われているのに対し、日本はそれに相当するものが出来たばかりだと分かった。同じテーブルに着くにも専門知識や用語の情報格差があること、患者の経験が価値あるものとして取り扱われるために患者側も伝えるトレーニングは必要だと感じた
などなど、色々なお話を頂きました。
患者になって初めて知った薬を飲むこと、飲んでどうなったか?どう感じたか?治療中にあった困りごとや工夫したことなど様々な経験があると思います。それはこれから治療される方にとって、すごく参考になることだし、伝える場所が地域、社会にあると大きな束となり社会全体に役に立てられることもあるかもしれません。一人一人が自分らしく生きられるために。畑中さんは「治療法や治療薬の少ない、または無い患者さんにとって薬は『希望』であり、その『希望』を叶えるために患者さん自身の声は必要だとおっしゃいました。自身の経験が誰かの役に立つことがあるのですから、今後の日本で患者参画の事業が進んでいくことに期待したいと思います。
今回もとても良い気づきと学びを得るキャンパスとなりました。
次回のキャンパス東京&旭川11月は11/26(土)19時~で「音楽療法」についてです。
近々ご案内いたしますので、皆さまのご参加をお待ちしております。