WEBCANpath札幌&帯広9月 開催報告


10月になりました。紅葉が始まり、初冠雪のニュースも間近だと思っていたのですが富士山の方が早かったみたいですね。異例の高気温の北海道です。熊の冬眠も時期がずれるのでしょうか?熊さん大変!
さて、ここからは9月14日に開催しましたWEBキャンパス札幌&帯広を振り返ってみたいと思います。今回のテーマは『重度障がいがある人が地域で生活することで生まれる相互作用』と題して、教授:みんなのポラリス理事・元東京パラリンピックのNHK障害者キャスター・リポーターの千葉絵里菜さんにキートークをして頂きました。アイスブレイクでついたグループ名は「e-sports」「ほんわか」「ハード」でした。

キートークの中ではご自身も小児期から重度障がい者として車いすで生活をし、日常的に介護サービスを利用されている様子をお話下さいました。千葉さんは大学入学を機に親元を離れて一人暮らしを始められました。重度障がいがある人が「自立生活をすること」そもそも「自立とは?」ということをJIL(全国自立生活センター協議会)の自立の理念を引用されて説明して下さいました。千葉さんはその中で「すべてを自分の決断と責任でやっていくことであり、危険を冒したり、過ちを犯す自由であり、自立した生活をすることによって、自立生活を学ぶ自由でもある」という所が好きですとお話されたのがとても印象的でした。続いて、地域で暮らすことを大切にされている千葉さんが現在利用されている重度訪問サービスについてご自身のケースをもとに「こうやってヘルパーさんに指示を出します」と具体的な例をお聴きしました。制度について、利用できる時間も住んでいる市町村によって異なること、ヘルパーさんの人数や環境、年齢にも地域性があったと地元以外での一人暮らし体験もとても興味深かったです。そして、家族よりも長時間一緒に過ごすヘルパーさんとの関係がとても重要とのことでした。千葉さんいわく「ヘルパーは自分自身の性格を表す」、ヘルパーを育てることも当事者の役割であると。いつもサポートしてもらうばかりでなく、自分にできることはないだろうか?、ヘルパーさんの話を聞くことや、自分と居るときは楽しい時間であって欲しいと思っているそうです。そうあるためには、相手のことを良く知る必要があり、お互いに信頼できる存在でありたい、利用者が守ってあげないといけない存在であるとおっしゃられ、ヘルパーさんとの相互作用からWIN&WINな関係を築きたいと締めくくられました。

後半のグループワークでは「自分を見つめる大切さについて考えることは相手を思いやる気持ちだったり、相互作用に繋がるのかな」「障害のある方と介護する方の対等に気が付かせていただきました」「相手を知ることで相互作用も大きく変わることに気づきました」「まだまだ介護する側・される側と心のバリアが自分の中にあったことに気づかされました」「障がいを持つ方に声をなかなかかけられていない自分に気づき、声を掛けられる自分でありたいなと思いました」などたくさんの学び、気づきがありました。
当日は体調が優れずご本人はいらっしゃいませんでしたが、事前に録画してくださっていて、本当にその場でキートークをされている様でした!千葉さんの相手を思いやる気持ちがこめられた、お人柄を感じさせる場面が随所随所にあり次回は直接会ってお話したいです!というお声もありました。
教授の千葉絵里菜さんたくさんの気づきと学びをありがとうございました!また、ご参加の皆さまもありがとうございました!

次回のWEBキャンパス札幌&帯広は10月12日(水)19時半〜「若年性脳梗塞の経験とNPO活動~みんなが社会参加できる地域を目指して~」がテーマです。教授はNPO法人「みんなのポラリス」代表の水口迅さんです。ぜひお待ちしております♪

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