この一週間ほどで北海道は一気に秋らしくなり、大雪山系では雪も降りました。お米不足がニュースになりましたが北海道の美味しい新米も店頭に並び始めました。田畑のもの、海のもの、山のものを大切に頂きたいと思います。
さて、暑かったお盆の最中8月14日(水)にキャンパス札幌&帯広を開催しました。お盆休みも重なって全国各地からご参加下さいました!
今回のテーマは「サードパーティー 〜経験者の声には価値があることを知る〜」でした。教授は株式会社ピアハーモニー 代表取締役社長 深井祐太さんをお迎えしました。
深井さんのご経験、製薬企業・医療メディアに勤め、年間約200名の患者さんへのインタビューを通して、患者さんが他者とつながれずに孤立していることや、当時者が情報にアクセスできない課題を感じたそうです。
患者会がないと、患者は孤独や不安を抱え、患者の思うことが社会に届かなくなり、患者が情報にアクセスできにくくなり、社会的資源が欠如することを指摘されました。
より良い社会を築くためには患者・患者会、社会、企業の協力の重要性を話されていました。
けれども、患者団体は人材や資金、認知度の不足という課題に直面しています。
そこで(株)ピアハーモニーは、オンライン患者相談室やSNS及び啓発サイトの運営、インフルエンサーや患者会への支援、患者スピーカー講演会に取り組み、患者会を支援しています。患者・患者会への支援活動は、患者への恩恵のみならず社会的にも価値のある活動だと認識されています。
社会に対する価値として具体的には、患者の声を製品開発に活かす取り組みや、肺高血圧症に関する研究の発表、強皮症ハンドブックの制作を挙げられていまいした。
このように(株)ピアハーモニーでは、患者団体は人や情報がつまっており、社会的価値のあるものと認識されていました。
欧米では寄付文化があり、中国では国家の支援があるのに対し、日本の患者団体は収益源が乏しい現状があると、国家間の違いを説明されていました。日本の患者団体が安定した運営をするために、患者団体は自身の社会的価値を対価として受け取り、運営に活かすことが重要だと示唆されていました。
患者・患者団体が信念をもってやりたいと思ったことは、力があり価値があると力強く話されました。また、患者や患者団体は自身の活動が社会資源として活用できないか見直して、企業などに社会資源の一部として認識してもらえるように、コミュニケーションをとりましょうとお話されていました。そしてピアハーモニーはこれからも、患者・患者団体を応援されると話されていました。
参加された方の感想として、「患者・患者会と企業が、共に良い薬や治療方法を創る仕組みが日本でも広がる背景には、(株)ピアハーモニーのようなサードパーティーが活躍されていることを知り、経験者の声に対して社会が正当に評価する意識が根付く働きかけを学んだ」とありました。
教授の深井祐太さん、参加して下さった皆さま、多くの学びと気づきを持ち寄って下さりありがとうございました(^^)