外見変化

医療美容
 
がんの診断、治療の経過、ウイッグの購入から卒業までの疑問にお答えします。

がんの診断

2~3人にひとりはがんの診断を受ける時代になりましたが、がんの診断を受けると「頭が真っ白になる」「どうやって家に帰ったか覚えていない」ことが起こります。

どうやって病気や治療と向き合うか、人それぞれです。
一度、気持ちが落ち込み、普段とは違う選択をしてしまうこともあります。
気持ちが落ち着くまで個人差はありますが、約2週間といわれています。
この時に、インターネットなどで情報を探すことも多いと思いますが、医療情報は年々新しくなります。
古い情報や正確でない情報に惑わされないようにしましょう。

相談窓口について

通っている病院の医療者や相談窓口(医療相談窓口、がんサロン、がん看護相談などいろいろな名称があります)、臨床心理士さんと話しながら気持ちを整理してみてはいかがでしょうか。

【よくある質問】
「病気の説明は、一人で聞いてはいけないの?」

【 回  答 】
医療者としては、あとで家族と相談ができるように、一人の耳より二人の耳で聞いたほうが良いと思います。
(また、ご家族から「本人になんで話をしたのか!」と怒られることも)ご家族も一緒に説明を聞かれることをお勧めします。
ただ、人によっては、ショックを受ける家族の面倒まで手が回らないので、まずは一人で聞いて考えてから家族へ伝えたいという方もいます。
 

治療方法の決定

診断の後、すぐ治療法についての説明があることが多い

病気の診断、病気のステージ(病期)を調べるための検査の後に、治療法についての説明があることが多いです。
治療は即決しても、少し時間をもらって(1週間程度)決断することもできます。
この時、抗がん剤治療が選択肢としてあがった場合、すべての抗がん剤で脱毛するわけではありません。
使用する抗がん剤は、脱毛するタイプかどうか聞いてみるのが良いでしょう。
 

治療の開始

“入院治療”か?“外来通院治療”か?

入院になった場合は、同室者で同じような治療をしている方から情報を仕入れるチャンス!です。

ウイッグについて

【よくある質問】
いつ、どこで、どんなウイッグを買えばいいの?

【 回  答 】
医療×美容 医美Laboにご相談ください! 
<ウイッグの選び方>を参考にしてください。
☆外見変化;賢いウイッグ活用法       
 

脱毛がはじまる

治療開始から2~3週間後に、パラパラと抜け始めたなと思うと数日で急に抜けてくことが多いです。
抜けた髪の毛の処理が大変な時期です。
頭皮がピリピリして触ると痛い、痛痒いということがある人もいます。

脱毛がはじまったときの工夫 脱毛がはじまる前に準備しておくと便利なグッズの紹介
  • いつでもどこでも粘着テープのコロコロ
  • お風呂の排水溝が詰まらないように、簡単に処理できるように「髪の毛集めてポイ」を用意する
  • お風呂の前にはあらかじめ髪をとかしておく(くしは大きめのもの)
  • 夜寝ているときに枕とこすれて髪の毛が抜けてしまいます。やわらかい帽子をかぶる。不織布性の使い捨てのキャップをかぶる。捨ててよいバスタオルなどを枕元に敷いておく。
脱毛以外の外見の変化について

☆☆医美Laboで一緒に学びましょう!

手足の皮膚の荒れ⇒薬の種類によっては、手足がカサカサしたり、真っ赤になり水疱ができて皮膚が剥けたりすることもあります。
予防的に手持ちの保湿剤を使用しましょう。
炎症が強いところにはステロイド剤などを塗ることもありますので医療者に相談してください。
家事や寝るときに、ビニール手袋や布製手袋などをうまく使うのも大切です。

爪の変化⇒爪がもろくなって割れる、爪の表面がむけてくる、爪の色が黒くなるといった変化があります。
どれも治療が終了して元気な爪が生えてきたら戻ります。
それまでの間、爪のケアが必要になります。
爪切りではなく、爪やすりがおすすめです。爪の栄養のオイルをつける方法もあります。
爪の保護のためのマネキュア、ジェルネイル、ネイルシールなどは、楽しく使用できるとよいですね。
いずれにしても、ハンドクリームやオイルで保湿することが大切です。

顔や四肢のむくみ⇒ステロイド剤によるムーンフェイス(顔が丸くなる)、タキサン系の抗がん剤によるむくみ、手術後のリンパ浮腫などがあります。
病院のリンパ浮腫外来または理学療法士さん相談できる施設もありますので、医療者に相談してみてください。
ステロイドによるムーンフェイスは、治療が終わると数か月で戻ります。
戻る前に仕事復帰やお出かけする、写真を撮る場合には、メイクの工夫で印象を変える方法があります。
医美Laboにご相談ください。
民間のエステマッサージに関しては、病状を悪化させることもあるので担当医師に確認してみてください。
 

治療終了

よく頑張りました!ここから次の治療をされる方もいます
ここからホルモン治療や放射線治療をされる方もいます。
今までこまめに病院に通っていいたところから、通院の期間があき、本格的な社会復帰の時期になります。
「再発の不安」や「病院で聞く機会が少なくなる」「職場との関係」など不安が強くなるひともいます。
 

髪が生え始める

抗がん剤が終了してから1~2か月で髪の毛が生えてきます。

生え始めた髪の毛は、以前とは髪質が変わり、くせ毛や細い毛になることがあります。
一度、カットする頃に戻る場合もありますし、髪質が変わったままになる方もいます。
くせ毛の場合には、美容師さん扱いやすいカットをしてもらうなどの工夫もできます。

頭髪のカラーやパーマについて

   
【よくある質問】
頭髪のカラーやパーマはいつからいいの?

【 回  答 】
以前は「1年後」と言われていたこともありますが、近年ではカラーやパーマの製剤も良くなり、頭皮の状態が元に戻ってくる治療後は1~2か月後から行っている人も増えてきました。
絶対に大丈夫な日数ははっきりしていません。
市販の製剤は避けて美容院の肌に優しい製剤を使うもの良いかもしれません。
 

ウイッグ卒業

抗がん剤治療が終了してから8か月くらいでショートヘアに
個人差はありますが、抗がん剤治療が終了して6~8か月くらいでベリーショート、8~10か月くらいでショートヘアにになり、ウイッグ卒業となります。
ウイッグ卒業のタイミングは、その人その人で色々です。
お子さんの行事に合わせる人、季節の変わり目のイメージチェンジと合わせる人など、ご自身やご家族の気持ちの整理と一緒に。