『医療美容ってどんなこと?』『医療美容ってどんなこと?』


こんにちは。これから12月10日のChristmas Festatまで【 第9回 医療×美容 Christmas Festa 2022 】情報をお送りします!
まず今回は
☆☆☆ 医療美容ってどんなこと? ☆☆☆

病気の治療で脱毛を経験したメンバーらから多くの悩みや困りごと、疑問があがりました。
「抗がん剤治療の副作用による脱毛の時、どこでウィッグについて相談できるの?」
「ウィッグを使っている時に、ヘアーカットしてくれる美容室はあるの?」
脱毛の他にも
「抗がん剤治療で爪が黒くなってしまって気分が落ち込む」
「傷があって温泉に行けない」
といった切実な声でした。
病気になると、病気のことだけでも色々なことを考えなければならないのに、家族のこと、お金のこと、将来のことなどなどいろんな心配ごとがでてきます。
そして、病気や治療による、「見た目の変化」も、悩みの種となり、心と体、生活、仕事や人間関係に変化をきたします。気持ちが落ち込む、脱毛したまま子どもの授業参観に行けない、仕事に行くのが大変、家族に元気のない顔を見せたくない…

それらをきっかけに、医療と美容が連携する必要性を感じ、2014年9月『医療美容』が始まりました。病気によって外見が変化して気持ちが大きく沈んだ時でも『医療美容』によってその人らしく笑顔で前を向いてほしい、誰もが『医療美容』を必要な時に気軽に使えるためのネットワークと仕組みつくりを目的に活動しています。
『医療美容』は、”病気になっても、ならなくても、誰もが自分らしく生きられる社会を目指す”という理念のもと活動している一般社団法人CAN netの活動の一つです。
2015年12月 「北海道医療×美容マップ」冊子を発行し、無料配布しました。病気の時の髪の相談ができる美容室やケア帽子、カバーメイク、病気の相談サロンなどについての情報がまとめられています。
2016年1月 病気の時の外見変化について、医療・福祉関係者、美容関係者、病気経験者を含むサポーターとしての活動を志す仲間も参加して「北海道医療美容研究会(医美ラボ北海道)」が発足しました。その後「病気の時の外見変化について美容と医療の視点から学ぶ」セミナーを定期的に開催しています。
2018年度 『医療美容』サポーター養成講座を企画しました。講座での医療・美容の専門家と病気経験者の講義、参加者のロールプレイを通しての学びはとても有意義なものです。認定試験を合格した医療美容サポーター1期生と2期生を合わせて14名になりました。ピアサポートや各種がんサポート関連のイベント等でのブース出展を中心に活動しています。
2019年度 オンラインで「小児の外見ケア(アピアランスケア)」の勉強会、「医療的ケアが必要なお子さん」を育てる親御さんからお話を伺う会も開催しました。
2020年度 オンラインで定期的に勉強会やクロストークを開催しました。テーマは「頭頸部の外見ケア」「乳がん・子育て世代の外見ケア」「ウィッグ(ものづくりの視点から)」「外見ケアとカバーメイク」「がんから学んだ外見ケアの楽しみ方」「小児のアピアランスケア」と多様なものでした。
2021年度 オンラインにてこれまでもセミナーにご協力下さっていた東京大学大学院医学系研究科 乳腺内分泌外科学 助教 がん相談支援センター副センター長の分田貴子先生に、3回にわたって「分田貴子先生と自分らしさを取り戻す外見ケアを学ぼう」というスペシャル企画にご登壇頂きました。
このように現在はオンラインで地域を超えた情報交換を中心に活動しています。
次回は、医療美容がクリスマスフェスタを行う目的などをお伝えします☆

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病気になったとき、治療はとても大事です。
でも、病気になった時の「見た目の変化」は、体にも心にも、生活・仕事にも変化をきたします。気持ちが落ち込む、仕事や学校に行くのが大変、家族や友達に元気のない顔を見せたくない……。そんな時、「元の自分に戻りたい」気持ちに寄り添い、望む「自分らしさ」実現するお手伝いをするのが『医療美容』です。
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【日時】 2022年12月10日(土) 14:00~16:00
【場所】 オンライン(Zoom)開催
【内容】 病気経験者のトークショー、お子様や若い世代の病気にまつわる困り事・悩み事、美容の技をちょこっと教えてもらえる美容体験コーナーなど
【参加費】無料 (ご寄付も募ります)
【参加方法】 後日、参加申込サイトPeatixを開設致します。只今準備中です。(Peatixにて参加登録をして頂きます。)

キャンパス札幌&帯広10月 開催報告キャンパス札幌&帯広10月 開催報告


木々が色づき始め、肌寒さと共に秋の深まりを感じた10月12日(水)、キャンパス札幌&帯広が開催されました。今回のテーマは『若年性脳梗塞の経験とNPO活動〜みんなが社会参加できる地域をめざして〜』と題して、教授にNPO法人みんなのポラリス代表の水口 迅さんをお迎えしてお話をうかがいました。アイスブレイクでの「この秋に食べたい物は?」からついたグループ名は「柿」「栗さんま」「秋のくだもの」でした。

水口さんからのキートークは、卒業大学でもある国立大学法人 帯広畜産大学に入庁した46歳の時に脳梗塞を発症し、翌年には退職せざるを得ない状況に至ったことのお話から始まりました。
その時期は苦しむような辛さを味わい、自暴自棄となる生活をして以後、3度、脳梗塞を再発したそうですが、家族の支えや大切な人との出会いがあって、2017年に『NPO法人みんなのポラリス』を立ち上げることになったそうです。
そこには障がい者に必要なのは『社会参加(外に出る)』であると考え、そのきっかけとなる場を創りたいという想いがあってのことだと教えて下さり、その後、写真をもってさまざまな活動報告をしていただきました!
※詳しい内容は『みんなのポラリスHP』をご覧ください。
また、これからは障がい者に対する無知からくる恐怖心や偏見、心理的ハードルをなくすためにもっと発信していきたいと考えているとのことで、水口さんの今後の動向にも注目していきたいと感じました。

参加者からは「家にずっといらした時期がありながらも現在幅広くご活躍されていることを、心から尊敬いたします」「60歳以下での罹患が社会的、精神的、身体的に多くの困難が伴うということを学びました。また、体の変調に気づくことや、リハビリの大切さは年齢に関係なく、過信せずにこういう情報を経験者から素直に学ぶべきだなぁと思います。価値のあるお話です」「知ること、混ざること、日々の暮らしの中で意識していこうと改めて思いました」「ひきこもられたお話、ご自身の気持ち、負けず嫌いが活動のバネにというようなお話でしたがこうしてお話下さることが本当に素晴らしいと感じました。地域で誰でもみんなが共に生活できる社会をという思いに多いに賛同いたします!」などといった感想が寄せられました。

アフターキャンパス“山わさび・長いも会”では、水口さんから今でも落ち込んだり、不安になることはあるものの、温かく見守ってくれる人のありがたさや、何らかの障がいを抱えた人への対応は決して一人でできるものではなく、人とのつながりの中で変えて(変わって)いけること…それは健常者も障がい者も同じであることなどを参加者の皆さんと共有しました。
教授の水口 迅さん、ご自身の経験を踏まえた貴重なお話と気づきをありがとうございました!また、ご参加の皆さまもありがとうございました。

次回のキャンパス札幌&帯広は11月9日(水)19時半〜です。こちらでまたお知らせ致します♪

WEBCANpath札幌&帯広9月 開催報告WEBCANpath札幌&帯広9月 開催報告


10月になりました。紅葉が始まり、初冠雪のニュースも間近だと思っていたのですが富士山の方が早かったみたいですね。異例の高気温の北海道です。熊の冬眠も時期がずれるのでしょうか?熊さん大変!
さて、ここからは9月14日に開催しましたWEBキャンパス札幌&帯広を振り返ってみたいと思います。今回のテーマは『重度障がいがある人が地域で生活することで生まれる相互作用』と題して、教授:みんなのポラリス理事・元東京パラリンピックのNHK障害者キャスター・リポーターの千葉絵里菜さんにキートークをして頂きました。アイスブレイクでついたグループ名は「e-sports」「ほんわか」「ハード」でした。

キートークの中ではご自身も小児期から重度障がい者として車いすで生活をし、日常的に介護サービスを利用されている様子をお話下さいました。千葉さんは大学入学を機に親元を離れて一人暮らしを始められました。重度障がいがある人が「自立生活をすること」そもそも「自立とは?」ということをJIL(全国自立生活センター協議会)の自立の理念を引用されて説明して下さいました。千葉さんはその中で「すべてを自分の決断と責任でやっていくことであり、危険を冒したり、過ちを犯す自由であり、自立した生活をすることによって、自立生活を学ぶ自由でもある」という所が好きですとお話されたのがとても印象的でした。続いて、地域で暮らすことを大切にされている千葉さんが現在利用されている重度訪問サービスについてご自身のケースをもとに「こうやってヘルパーさんに指示を出します」と具体的な例をお聴きしました。制度について、利用できる時間も住んでいる市町村によって異なること、ヘルパーさんの人数や環境、年齢にも地域性があったと地元以外での一人暮らし体験もとても興味深かったです。そして、家族よりも長時間一緒に過ごすヘルパーさんとの関係がとても重要とのことでした。千葉さんいわく「ヘルパーは自分自身の性格を表す」、ヘルパーを育てることも当事者の役割であると。いつもサポートしてもらうばかりでなく、自分にできることはないだろうか?、ヘルパーさんの話を聞くことや、自分と居るときは楽しい時間であって欲しいと思っているそうです。そうあるためには、相手のことを良く知る必要があり、お互いに信頼できる存在でありたい、利用者が守ってあげないといけない存在であるとおっしゃられ、ヘルパーさんとの相互作用からWIN&WINな関係を築きたいと締めくくられました。

後半のグループワークでは「自分を見つめる大切さについて考えることは相手を思いやる気持ちだったり、相互作用に繋がるのかな」「障害のある方と介護する方の対等に気が付かせていただきました」「相手を知ることで相互作用も大きく変わることに気づきました」「まだまだ介護する側・される側と心のバリアが自分の中にあったことに気づかされました」「障がいを持つ方に声をなかなかかけられていない自分に気づき、声を掛けられる自分でありたいなと思いました」などたくさんの学び、気づきがありました。
当日は体調が優れずご本人はいらっしゃいませんでしたが、事前に録画してくださっていて、本当にその場でキートークをされている様でした!千葉さんの相手を思いやる気持ちがこめられた、お人柄を感じさせる場面が随所随所にあり次回は直接会ってお話したいです!というお声もありました。
教授の千葉絵里菜さんたくさんの気づきと学びをありがとうございました!また、ご参加の皆さまもありがとうございました!

次回のWEBキャンパス札幌&帯広は10月12日(水)19時半〜「若年性脳梗塞の経験とNPO活動~みんなが社会参加できる地域を目指して~」がテーマです。教授はNPO法人「みんなのポラリス」代表の水口迅さんです。ぜひお待ちしております♪