ピアサポート アーカイブ - CAN netスタッフのブログのブログ記事

札幌のCan-netに参加しております看護師の横山聖美です。

私がCan-netと出会ったのは、2013年8月海外研修のときでした。「死別体験をした子どもへのグリーフサポート」を実践しているアメリカのダギーセンターで、代表の杉ちゃん、運営事務局の千葉くんと一緒になり楽しい1週間を過ごしました。私は、そのちょっと前、2013年5月から「死別体験者同士が集まるピアサポートの場」を始めていましたので、ちょうどCan-netと同じくらいの誕生日ですね!ということで、「帰国後も連絡するね〜」という関係で今に至ります。

さて、「グリーフサポート」「ピアサポート」という言葉が出てきましたので、ちょっと説明します。「グリーフ」は日本語で言うと「悲嘆」ですが、意味は「喪失に対するさまざまな心理的/身体的症状を含む、情動的(感情的)反応」と言われています。悲しいという感情だけでなく、さまざまは「反応」があるんですね。反応は人それぞれですが、眠れない、食べられない、突然涙があふれる、逆に怒りを感じるなどもあります。これらの反応は「通常の悲嘆」と言って誰もが経験するものです。しかし、始めて体験すると「自分だけではないか?」という気持ちになることが多いです。特に、若くして死別体験をすると、まわりに死別体験者は無く、とても孤独感を感じます。そんな時に思うのが「他の人たちはどうやって過ごしているのだろうか?」ということです。「死別体験をした他の人」=「同じ体験をした仲間」=「ピア」と話がしてみたい!と思うのです。そこで、同じような死別体験をした人同士が集まり、安心して語り合うことのできる場「グリーフピアカフェ札幌」が誕生しました。

じつはこれ、自分の体験から生まれました。私は30歳の時に夫をがんで亡くし、その後、子育てをしながら看護師になりました。そして、がん看護、緩和ケアに従事する中で、「若い人の死別後のケアやサポート」は10年前と比べてあんまり変わってないんじゃないか?と思い、現在の形になりました。私自身が「ピアサポーター」なので、グリーフピアカフェでみんなの話を聞いて「あなただけではないですよ」と日々声をかけています。家庭でも職場でもない場所で、「仲間」と話すことにより明日から元気に過ごす力がもらえる場所を目指しています。グリーフピアカフェについては、ブログ等に掲載しておりますので、ご興味のある方は見てくださいね。

ブログ:http://blog.livedoor.jp/griefcafesapporo/

Facebookページ:https//m.facebook.com/pages/グリーフピアカフェ札幌/

*写真は、研修先のアメリカ・ポートランドで撮影したものです。

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こんにちは、東京メンバーの関口陽介です。

前回のブログ執筆から4ヶ月ほど経ち、学生生活の終わりが近づいています。学位論文もなんとか形になりそうです。 最近はいろいろと忙しく、キャンパスに参加することができていませんが、「がんサバイバー」あるいは「オストメイト」として何ができるのか?ということを考える日々が続いています。

この記事を執筆している今も、2本ほど講演依頼を抱えていて、何を伝えるべきかということに頭を悩ませています。 しかし、もっと根本的な問いを突きつけられることがあります。講演依頼などが少しずつ来るようになったいま「様々な活動に取り組んでいるのはなぜなのか?」とよく聞かれます。私はこの問いに対する回答を考えるのですが、考えれば考えるほどわからなくなります。熟考して得た答えは以下の3つでしょうか。
1.今の社会にある様々な問題を解決するため
2.自分自身のため
3.使命感

他のメンバーがどんな志をもって活動しているかはわかりませんが、私の中にある柱はこの3つです。でも、この3つの柱は最初からあったわけではありません。活動を通して出会った仲間たちが気づかせてくれました。

そもそも、こうした活動をはじめたきっかけは、当事者の悩みを解決したいという純粋な思いからでした。がん患者や障害者を取り巻く環境は、理想的な状況からは程遠い現実があります。周囲との人間関係にまつわる悩み、仕事に関する悩み、人生設計に関する悩み…。そうした悩みを話せる場所、解決する場所は当事者の目からすると少ないと感じています。そんな状況が少しでも改善できたらという気持ちが私を動かしました。

でも、似たような思いをもった仲間と接していくうちに、自分自身の抱えている悩みも軽くなっていくように感じました。そこではじめて、こうした活動が自分のためにもなっていると思ったのです。100%他人のために活動するというのは素晴らしいのですが、そうした想いで活動していたらこれほど長くは続かなかったと思います。「情けは人のためならず」という言葉があります。最近は正反対の意味にとられることもありますが、人のための行いはいずれ自分に返ってくるのだと思います。

そして、もうひとつ活動を通して気づいたことがあります。私の属性は非常にマイノリティだということです(同じ病気の人とは何人か出会いましたが、3つのストーマをもつ人とお会いしたことはありません)。マイノリティゆえに不利なことはたくさんあります。でも、マイノリティだからこそできることもたくさんあります。私は非常に珍しい属性を不本意ながらも与えられたのです。元には戻れない以上、それを活かさないのはもったいないのかもしれないと思えるようになりました。これはある種の「使命感」なのではないでしょうか。

CAN netの特徴は、いろんなスキルをもったメンバーがいることです。その多様性が私にいろんなことを気づかせてくれました。そして、いろんな人がいるがゆえに面白いアイデアが生まれるのだと思います。

↓写真は、関口くんが関わったクラウドファンディングのプロジェクト「人工肛門・膀胱保有者「オストメイト」のためのアプリを届けたい!」の達成報告の様子です。

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関口くんと同様に、CAN netでは”入院者とお見舞い者の心をつなぐ”ための「お見舞いギフトブック」を世に出すために、クラウドファンディングに挑戦中です。

皆さまのご支援・ご協力のお陰で、これまで560,000円を集めることができました!残り21日、目標の150万円まではまだありますが、引き続きご協力を頂けましたら幸いです。

目標金額は150万円、12月28日23:00までご支援を募集しております!

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入院者とお見舞い者の心をつなぐ「ギフトブック」を世に出したい!

https://readyfor.jp/projects/5875

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旭川運営メンバーの辻栄 麻希と申します。ピアサポーターとして、また「コミュニティる〜む ぽっけ」の担当として、活動しております。

2011年に、膵臓がんを発症し、肝臓へ肺へと次々転移をし、現在も抗がん剤治療が続いています。

そんな私が、元気でいられる源が幾つかあります。CAN net での活動もそうなのですが、その中のひとつにライブ参戦というのもあります。今回、このことについて語らさせていただきます(^^)

ライブの楽しさを知ったのは、病気になってからのことで、娘や友達とビジュアル系のライブに参戦します

チケットのエントリーに当落発表、何を着ていこうかなと、当日までのワクワク感が、また楽しかったりします。ライブが近づいて来ると、ライブDVDを見て、テンションをあげたりして心待ちにし、当日を迎えます。ライブ会場へ向かい、会場に着くと更にテンションがあがり、ドキドキしながら始まるのを待ちます。始まったその瞬間から、年齢を忘れ、病気であることも忘れ、我を忘れ、全力で飛び弾けます☆ 日常では味わえない、異空間であり別世界へと引き込まれて行き、その中に居るのが好きで、そこで素直に思いっきり楽しんでる私も好きです(*^^*)

こんな風に、病気であっても心待ちに出来る楽しさを持って欲しいですし、病気を持っていても普通に楽しめることを知って欲しいです。先々に楽しみがあったり、打ち込めること、何かすることがあると、不思議と踏ん張れる力が湧いてくるんです。

病気であっても病人にはならないように、泣いて過ごすより、笑って楽しく過ごそう!を心掛け、これからも楽しめることをみつけ、私は笑って楽しく過ごしていきます♪♪♪

コミュニティる〜む ぽっけ
http://pokke-asahikawa.com/

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はじめまして、東京メンバーの関口陽介と申します。現在は某大学院の博士課程にて、数理最適化の研究に携わっています。

数理科学(≒数学)の研究をしている学生がなぜこうした活動に携わっているのかと思われている方もいらっしゃるでしょうから、簡単に自己紹介をさせていただきます。

私は21歳のときに「横紋筋肉腫」という悪性腫瘍を経験した「がんサバイバー」です。腫瘍破裂にともなう緊急手術で大出血!という衝撃でスタートした私の闘病生活は、2年という長きにわたるものでした。人工肛門・人工膀胱の造設、腫瘍の転移、度重なる腸閉塞、3ヶ月に及ぶ絶飲食、1年4ヶ月続いた入院…。いまこうして元気に研究活動ができることが奇跡のようです。

私とCAN netのつながりはおよそ1年前、ある会で事務局長とお会いしたのが始まりです。それがきっかけで、東京勉強会に参加するようになり、今年の1月には、体験談を発表するという機会もいただきました。縁とは不思議なもので、知り合ってまだ1年なのに、CAN netは昔からの友達みたいです。

さて、ブログ執筆にあたって、何を書くべきかすごく悩みました。小児がんのこと、小児科病棟で過ごした日々、抗がん剤治療をしながら大学に通ったこと、患者会活動、がんサバイバーとしての就職活動…。書きたいことは山ほどあります。でも、今回はそうしたひとつのトピック・経験談ではなく、闘病生活後の生活を通して感じたことを書きたいと思います。

それは「相互理解」の重要性。

突然ですが、私の自己紹介を読んで「?」な言葉はありませんでしたか。「横紋筋肉腫」、「人工肛門・人工膀胱」がそれぞれどういうものだかイメージできますか。

「横紋筋肉腫」は希少な疾患のため、知らない人が多いのはうなずけますが、「人工肛門・人工膀胱」保持者は全国におよそ20万人います。言葉の認知度は高いですが、仕組みは知らない人が多いのが現状です。さらに、排泄に関わる話題ゆえ、当事者はカミング・アウトしにくい、一般の人はわからないことがあっても当事者に聞きにくいという問題もあります。

当事者は説明する努力をせずに、もっと理解して欲しいと不平を言い、まわりの人はわからないからその話題を避ける…これは不幸な状況です。(少なくとも私は)まわりの人たちに医療者並みの知識を求めているわけではありません。お互いを理解しようという姿勢が大事だと思っているだけです。だから、私の方も頑張らなければいけないのです。

相互理解が進めば、「想いをつなげる人の輪」も大きくなっていくと思います。

※人工肛門・人工膀胱については下記のページをご覧ください。

日本オストミー協会
http://www.joa-net.org/

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皆さん。こんにちは。
東京メンバーのチムこと島崎菜穂子です。

私の仕事は診療情報管理士です。
それって何をするの?と思いますよね。簡単に説明すると、皆さんが病院にかかると色々な検査を受たり、お医者さんや看護師さんに質問されますよね。その情報は皆さんのカルテに記録されます。それを管理分析することで、病院の現状を客観的に評価することが大きな仕事といえます。でも実は、この仕事をする前に20年ぐらい臨床検査技師をしていました。がん細胞を顕微鏡で見つける臨床細胞検査士と、手術で摘出した組織を数マイクロの薄い切片に切って染める病理検査士という仕事です。他にも超音波検査にも興味があったので少し勉強しました。そのせいかもしれませんが、よく知り合いにがんの相談を受けます。「検査でがんと言われたけど先生の言っていることがよくわからなかったから教えて」ということが多いです。毎日のようにカルテをチェックしていますから、患者さんの声や医療者の悩みもよく目にします。一人一人痛みや苦しみは違いますし、その患者さんを支える家族へのケアは、なかなか行き届かないこともあります。私自身も21年前に、がんで主人を失ったときは、1歳と2歳の娘を抱え、どうしようかと迷っていても、生活は待ってはくれず、そのあたりに課題を感じていました。

しかし、こんな悩みを解決してくれる場所が各国ですでに展開していることを知り、6年前に、英国のマギーズキャンサーケアリングセンターという、がん患者さんのための何でも相談できる憩いの場所を訪ねました。エジンバラにあるその施設は、病院のすぐそばにありますが敷地の外にあり、一軒家を改築して作られています。その時、がん専門看護師で、とても素敵なアンドリューさんにお話を聞かさせていただきました。また、先月ですがアメリカのオレゴン州のポートランドにある、大切な人を失った子供のグリーフケアをするダギーセンターにも研修を受けさせていただきに行ってきました。ここでは、子供の悲しみに寄り添いながらも子供の生きる力や可能性を信じ、決して子供の自主性を阻害するようなことはしません。またボランティア教育にも力を入れていて、ケアをする人のセルフケアの大切さを改めて強く感じました。これは高齢化社会を迎えている日本でも、介護する方にとても必要なスキルだと思います。

今では、日本でも、様々な活動がはじまっていますが、気軽に安心して相談できる場があればと思いました。CAN netはまさにそんな相談できる人の集まりなのではないでしょうか?多職種がスキルを持ち寄り必要とする人に届けるそんな素敵な活動を、これからも応援していきたいと思います。

 

写真は、マギーズキャンサーケアリングセンターのアンドリューさんとの一枚

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